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「噛む」という動作は、人間が生きている限り、休むことなく続きます。今回はこの「噛む」という動作が、どのように体に影響するのかについて考えてみましょう。
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虫歯になりにくい |
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虫歯は、口の中に住み着いた虫歯の原因菌が作り出す乳酸によって歯が溶ける病気です。この乳酸を中和し、歯を溶かす能力を抑える役割を持つのが唾液です。つまり唾液がしっかり出ることが大切になります。唾液は噛む動作によって分泌が促進されるため、しっかり噛むことが虫歯予防につながります。 |
| 2. |
歯周病になりにくい |
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歯周病は歯と歯ぐきの境目に付着した歯周病の原因菌により引き起こされます。しっかり噛んで食事をすると、歯ぐきが食物に刺激されてマッサージ効果が生まれるほか、口の中の細菌や食物のカスを除去する自浄効果が得られるため、歯周病予防につながります。 |
| 3. |
歯列不正になりにくい |
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しっかり噛むと顎の骨が大きく成長し、なおかつ歯に加わる力を効果的に支えられるよう歯の軸も整います。この結果歯並びが良くなります。整った歯並びは歯みがきがしやすいため、歯周病や虫歯の原因菌もたまりにくくなります。顎の骨は男性で14~16歳、女性で12~14歳頃には完成し、噛み合わせは男女ともに20歳頃までに完成します。このため、母乳を飲み始める新生児期からこの噛み合わせが完成するまでの間は、子どもの成長発達に応じた噛む能力の育成が大切です。発達段階に応じた噛む力の育成方法について、正しくアドバイスを受けながら対応しましょう。 |
| 4. |
脳の発達が早くなる |
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ネズミを使って脳の発達と顎の使い方の関係を調べる実験が行われ、興味深い結果が得られました。硬い餌だけで育てたネズミと柔らかい餌だけで育てたネズミの知能の違いを評価するための実験です。知能の違いは、迷路にネズミを入れて餌にたどり着くルートをいかに早く学習するかについて評価するものでした。 硬い餌のネズミは、餌を食べるために顎をしっかりと動かします。これに対し、柔らかい餌のネズミはあまり噛まず顎もしっかり動かしませんでした。この結果、硬い餌で育ったネズミのほうが迷路で餌にたどり着くルートを学習する能力が高く、また一旦ルートを覚えると迷うことなく餌にたどり着くようになりました。これは、しっかり顎を動かして噛むと脳細胞の代謝が高まる上に、脳への血液循環も良くなると考えられ、よく噛むことで脳の発達が早くなると結論づけられています。 |
このように「しっかり噛む」ということは、口の中の病気を防ぐだけでなく、脳の発達にも影響しています。 しっかり噛むような食事を心がけ、食生活を管理しましょう。
2009.8 |