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子育てにまつわるテーマについて専門家の方からのリレーコラムです。
【インフルエンザについて小児科医のお話】
 今回は、冬の準備としてインフルエンザとインフルエンザワクチンについて取り上げます。インフルエンザは、ウイルスによって引き起こされる風邪の仲間ですが、普通の風邪とはちがいますので、発熱すればできるだけ早く小児科医にかかられることをお勧めします。
 インフルエンザの特徴は、驚異的な繁殖力を持つことと、人間の防衛機能に対応してモデルチェンジ(変異)を繰り返すことです。
現在人間の世界で流行しているのは、「A/ソ連(H1N1)型ウイルス」、「A/香港型(H3N2)ウイルス」、「B型ウイルス」の3種類です。
 インフルエンザは、咽頭痛、鼻水などに加え高熱、頭痛、関節痛などの全身症状が強いのが特徴です。さらに気管支炎、肺炎などを併発し重症化する事が多く、また脳炎や脳症などの合併もあり、乳幼児や高齢者は特に注意が必要です。ゆえにインフルエンザを重症化させないために、ワクチンによる予防接種をすることが大切になります。そこでインフルエンザについて、Q&Aをあげてみました。

Q1:インフルエンザの時には、解熱剤を使ってもいいのでしょうか?
A1:インフルエンザの時に使う解熱剤の種類によっては、脳症を起こしやすくなることがあるといわれています。水分がとれていて、ひきつけたりすることがなければ、解熱剤を使わなくてもかまいません。しかし、ぐったりしていて水分もとりにくいようなら、医師に処方された解熱剤を使う方が良い場合もあります。その場合も、家にあるからといって過去にもらったお薬などを安易に使うことはやめましょう。最初に述べたように、解熱剤の種類に注意する必要があるからです。インフルエンザの場合には、アセトアミノフェンという種類のくすりが使われています。

Q2:インフルエンザワクチンは毎年接種しなければならないのですか?
A2:インフルエンザウィルスは毎年少しずつ性質を変化させて流行しますので、現在の免疫力では、充分に対応できないことがあります。また、ワクチンの効果はだいたい半年ぐらいで、1年もすると新しいウィルスには対応できなくなるため、毎年接種が必要です。また、インフルエンザワクチンは卵アレルギーのある人には接種できないことがあるので、卵アレルギーのある方は、必ず医師にご相談下さい。

Q3:ワクチンは1回接種しただけでも効果があるのでしょうか?
A3:年長児については、1回接種でもかなりの効果が期待できます。しかし、低年齢児では過去の罹患歴に乏しいため、2回接種が望ましいです。乳児・幼児・学童は4週間隔で2回、中学生以上・成人は1回接種となっています。インフルエンザの流行する時期が訪れる前までに済ませておくことが望ましいので、11月、12月にかけて接種することをお勧めします。

Q4:インフルエンザに効く薬はあるのですか?
A4:インフルエンザにかかって48時間以内に服用すれば、症状を軽くすることができる抗ウイルス剤があります。検査をしてインフルエンザと診断できれば、処方してもらえると思いますので、小児科でご相談ください。

しかし、何よりもまず、インフルエンザの予防には、手洗いとうがいが大切です。風邪に負けないように冬を乗り切りましょう。
(2003年11月19日)

小児科医 杉原加寿子先生 プロフィール
1957年1月21日生まれ。中学生と小学生の2男の母で、尼崎で杉原小児科内科医院を開業する。育児支援と保育所問題について特に関心があり、尼崎市医師会乳幼児保健委員会で活動する。