「子供が寝ながら歯ぎしりを始めた。大丈夫?」
実は、こんなお母さんは幸せ者で、今時この「歯ぎしり」ができない子が増えているのです。
歯ぎしりとは、生えてきた歯が上下できちんとかみ合い、すり合わせができるように、体が自然に調節する作業です。大人と異なり、子供の歯ぎしりは病的ではなく、正常な成長をしている証なのです。
乳歯は全部揃うと20本ですが、4歳頃~永久歯が生え始める6歳頃の成長が著しい時期には、体がぐっと大きくなると共にあごも成長するため、歯と歯の間が開いてきます。これは正常で、上下の歯が今まで通りかみ合わなくなるのを歯ぎしりして自力で調整しているのです。
この行為をするためには、あごの力も必要です。つまり、歯ぎしりできる子はかむ力が確実に形成された、適切な成長過程をたどっていると評価できるのです。
逆に最近は、歯ぎしりしない子が増えています。このような子の口は、乳歯が生え揃った時点で歯がすき間なくぴったりと並んでおり、歯ぎしりすることはありません。これは、今までの成長過程で口の機能をしっかり使わなかったために、あごの大きさとかむ力が備わらなかったのです。
子供にもしこの傾向があったら、まず食生活を見直しましょう。
例えば「間食」、どのようなものを選んでいますか?
間食=おやつ=甘いもの=お菓子という方程式ができていたら、これは見直しです。
間食は「主食で摂取する栄養を補うもの」、おにぎりでもいいのです。
おにぎりはかたい食べ物ではありませんが、唾液と混ざらないと飲み込めず、そのためにあごを何度も動かします。これによりあごに適度な刺激が与えられ、適切な成長を促します。
また、食事の前にジュースや糖分を含んだものを与えていませんか?
空腹時に糖分を摂取すると、血液中の血糖値が上昇、満腹中枢を刺激し食欲が減退、結果、楽に食べられる料理しか選ばなくなります。めん類、カレーライス、ハンバーグ・・・。これではあごが鍛えられませんね。
口とあごをしっかり使い、鍛えるということは、日々の食事の積み重ねによって得られるものなのです。
きれいな歯並びで、虫歯や歯周病のない口になるためには、あごがしっかり成長することが大切です。
健康な大人に育てるためには、日々の食生活の見直しも必要かもしれません。
歯ぎしりする子・・・それは健康に育っている証拠。お母さん、あなたの子育てへの歓声なのです。
注)歯ぎしりは、かみ合わせの不調和を解消するための自己調節動作ですが、正常でない成長(歯列不正など)による場合もあります。判断は歯科医師に仰いでください。
2005.7 |