子育てコラム コープこうべネット > みんなで子育てTop > 子育てコラム > 健康
子どもとの関わり
遊び・絵本
安全
ライフスタイル
健康
子どもの肥満
日射病・熱射病
子どもの歯を大切にしよう
ムシ歯予防について
子どもの靴の選び方
(小児科の先生のお話)
夏を乗り切るための小児科医のお話
インフルエンザについて小児科医のお話
予防接種について
アレルギーと花粉症
家庭におけるプライマリーケア
誤飲について
初めての冬
予防接種について(PART2)
話題の感染症
低身長について
夜間の訴え~幼児期の成長痛
(歯医者さんのお話)
歯科的健康から見た「母乳を飲む動作」の重要性
キシリトールは虫歯の救世主?
日本人の食性から「食」を考える
歯ぎしりする子、元気な子
育てる歯並びと整える歯並び
(耳鼻科の先生のお話)
子どものいびき
中耳炎
(神経内科の先生のお話)
うつについて
子どもがストレスを感じているとき
(皮膚科の先生のお話)
夏に多い子供の皮膚病
(泌尿器科の先生のお話)
妊娠、出産前後の尿失禁
(産婦人科の先生のお話)
出産後の月経再開について
(眼科の先生のお話)
子どもの視力低下~近視について~
(助産師さんのお話)
おっぱいは、そのカップル(お母さんと赤ちゃん)のもの
子どもが泣いて困るとき~赤ちゃん編~
胎内記憶~赤ちゃんはお腹にいた時のことを覚えている?!
(薬剤師さんのお話)
お薬の飲ませ方
子育てコラム-健康
子育てにまつわるテーマについて専門家の方からのリレーコラムです。
【家庭におけるプライマリーケア】
今年もまた暑い夏がやって来ました。夏には夏風邪などで高い熱を出したり、下痢をしたりすることがよくありますよね。それに子供の具合が悪くなるのは夜間や休日のことが多く、すぐに病院に走るべきかどうか迷う事も多いと思います。
そんな時に急に慌てなくていいように、家庭でできる最初の対処法すなわちプライマリーケアーについてお話しようと思います。子供の様子が“いつもと違う”ということを一番よくわかっているのはお母さんですから、子供の様子をよく見極めて慌てずに対処しましょう。

まず一番多いのが“発熱”だと思うのですが、急に40度くらいの熱が出て子供がぐったりしてしまうとびっくりしてしまいますよね。でも“熱が高い”というだけで脳がやられてしまうという事はありませんので、慌てなくても大丈夫です。夜間なら、ひきつけたりするような事がなければ、水分を十分に与え、少し冷やしてあげるのもいいですし、安静にさせて様子を見て下さい。
解熱剤の使い方についてもいろいろな考え方があると思いますが、最近は熱があるからといって、必ずしも下げないといけないとは考えられていません。病気と闘うために体が発熱しているわけですし、解熱剤は病気を治すための薬ではありませんから、十分水分が摂れるようでしたら使わなくても構いません。ただ38.5度を超えて高熱のために水分摂取もままならなかったり、しんどくて眠れないというような時は使うといいと思います。
それと、昔のように、“熱が出たらお布団をたくさんかぶって汗を出して熱を下げる”というような事は逆効果ですから、お部屋の温度は過ごしやすい温度に保つことも大切です。
万が一ひきつけを起こしてしまった時も、熱性けいれんの場合は数分でおさまることがほとんどですから、慌てて体をゆすったり口の中に指や箸などを入れないようにしましょう。
できれば痙攣が起こった時間を確認し、楽な姿勢をとらせ、嘔吐をしたときに吐いたものがのどに詰まったりしないよう少し横向きに寝かせてあげて下さい。でももし、10分以上痙攣が続いたり、一旦おさまった痙攣がまた起こるようでしたら、必ず救急で受診する事をお勧めします。

次に嘔吐についてですが、夏でも冬でもウイルス性の胃腸炎で突然に吐き始めることはよくあることです。強い吐き気のある時はしばらく何も飲まさずに様子を見て、少し吐き気が落ち着いたようならイオン水やお茶などを少量飲ませて見て下さい。この時注意しないといけない事は一度にたくさん飲ませない事です。
大量に飲むとまた嘔吐を誘発してしまうので、少量ずつこまめに飲ませてあげて下さい。そうして十分に水分が摂れるようになってから消化の良い物を食べさせてあげて下さい。固形物を摂るとまた嘔吐することもあるので、あせらずに水分摂取を心がけることが大切です。乳製品やポタージュなどは脂肪やタンパク質の多い食べ物ですから、嘔吐の時には控えるほうがよいと思います。
しかしそれでも吐き気がおさまらず、顔色が悪いときや、唇が乾いて尿が出ない時は、脱水症状の徴候ですから早めに診療を受けるようにしましょう。

下痢の時もやはり水分摂取に努めることが大切です。母乳の赤ちゃんは母乳が一番良い食べ物ですし、ミルクの赤ちゃんはミルクを薄めに作ってあげて下さい。
そして食事についても離乳食を後戻りする要領でやわらかく消化の良い食べ物を摂るようにしましょう。下痢の時何を食べたらよいかと質問されることがよくありますが、おかゆや煮込んだうどんなどが下痢のときの一般的な食べ物ですし、便の固さと同じくらいの柔らかさを目安にするといいと言われています。

家庭での対処法についていくつか述べてきましたが、元気だからといっても症状が続くときは必ず受診してください。お薬が必要な時もありますし、素人判断は危険なときもあるからです。
お母さんの“なんかいつもと違う”という直感が一番大切ですが、たかをくくるのもいけません。不安があるときはなんでもかかりつけ医に相談なさることをお勧めします。

2005.7

小児科医 杉原加寿子先生 プロフィール
1957年1月21日生まれ。中学生と小学生の2男の母で、尼崎で杉原小児科内科医院を開業する。育児支援と保育所問題について特に関心があり、尼崎市医師会乳幼児保健委員会で活動する。