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子育てコラム-健康
子育てにまつわるテーマについて専門家の方からのリレーコラムです。
【初めての冬】
 寒い冬がやって来ました。小さい赤ちゃんを抱えるご家庭では、寒さに気を使う季節ですね。 赤ちゃんの衣類はこれくらいで適当なんだろうか・・・?、鼻が詰まって眠れないし、おっぱいを飲むのも苦しそう・・・、 おふとんを掛けていても寝ている間に転がって何も掛けずに寝てるんだけど・・・、等々。どこのお母さん方も同じ様な悩みを お持ちです。そこで、よく質問される事柄について対処法を考えてみました。
 まずは衣類についてですが、一般的には子供の衣類の枚数は大人より1枚少なめが目安と言われています。 あまり厚着をすると自律神経の機能が鍛えられず、逆に寒さに弱くなるので、元気な子供では薄着が推奨されます。 でも小さい赤ちゃんでは、ある程度暖かくしてあげる方がよいでしょうから、お母さんと同じくらいの着方を 基本にするのがいいと思います。その時に肌着というのは体温を保つのに大切で、肌着をしっかりと着せてあげることが 重要と思います。そうしてお母さんの感覚で温度調節をしてあげてください。でも外来で見ていると、 素肌に厚手のオーバーオール1枚だけの子もいれば、3枚も4枚もモコモコに着ている子もいますが、 それぞれのお母さんの感覚の違いもあるので、どれが一番とは言えないかもしれません。
 次に鼻づまりについてですが、寒くなって冷たい空気に触れて、小さい赤ちゃんの鼻腔の粘膜がちょっとでも炎症を起こすと、 すぐに鼻づまりの原因になります。少々鼻がフガフガしても、おっぱいもよく飲み機嫌よくしていれば特に心配することはありません。 が、横で聞いていると鼻が詰まって息もできず、とってもしんどそうなときは、お部屋が乾燥しているとよけいに 鼻づまりがひどくなるので、加湿に心がけることが大切です。鼻を吸ってあげても一時的なもので、またすぐ詰まってしまいますので、 炎症を抑える薬をお渡しすることもあります。さらに咳まで出てくる様なときは、炎症がすすんでいることなので、 小児科を受診してください。
 寝ている時におふとんから転がっていってしまうのも本当にこまりものですよね。 これは寝返りをするようになってからのことなので、少し大きくなってからの悩みですが、 みんな同じように困っておられます。妙案はないかもしれませんが、飛び出してもいいように少し厚手の ベストのようなものを着せて寝かせておられる方が多いようです。お母さんが四六時中起きて見ているわけにもいかないのですから、 あまり深刻に考えなくても、それぞれに工夫してみて下さい。
 ところで毎年秋から冬にかけて、RSウイルスが原因となる気管支炎が流行します。インフルエンザも大変ですが、 これもまた赤ちゃんにとっては少し厄介なウイルスで、喘息性気管支炎や細気管支炎といった重症の気管支炎の原因となるのです。 寒くなって赤ちゃんがゼーゼーいうときは、このウイルスに感染していることも考えられますので、注意してあげてください。 特にお兄ちゃん、お姉ちゃんに付いて小さいときから外に出る機会の多い赤ちゃんには感染する機会も多いので、 ゼーゼーという喘鳴を伴う咳があるときには早く小児科で診察を受けることをお勧めします。
 小さい赤ちゃんには、初めての冬というのは大変なものですが、みんなそうやって免疫をつけて成長していくのです。 朝の来ない夜はなく、春の来ない冬もありません。赤ちゃんと過ごすひとときひとときを大切にして頂きたいと思います。

2005.12

小児科医 杉原加寿子先生 プロフィール
1957年1月21日生まれ。高校生と小学生の2男の母で、尼崎で杉原小児科内科医院を開業する。育児支援と保育所問題について特に関心があり、尼崎市医師会乳幼児保健委員会で活動する。