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子育てコラム-健康
子育てにまつわるテーマについて専門家の方からのリレーコラムです。
【“うつ”について】
うつは特別な病気ではなく、100人のうち20人は生涯のうちに1度はうつになり、現時点で5人はうつになっているといわれています。 性別では女と男の比は2対1となっています。また女性の場合、出産後にうつ病にかかる割合は比較的高く、 出産後女性の15%はうつ病になっているといわれます。

うつ病の症状は、つかれているのに十分に睡眠がとれない、朝はやく目がさめてしまう、食欲や意欲がない、 1日のうちで朝がもっともつらく、夜になると少し元気がもどってくる、ゆううつな気分がつづき、 何を見ても関心がもてない、頭痛や肩こりがひどくてとれないなど、様々な症状があります。 軽い症状の場合はしばらく十分に休息をとることで治ってくることもあると思います。出産後に女性が自分の実家に帰って、 1~2ヶ月の休養をとるのも、理にかなった慣習でしょう。

核家族化がすすんでいる現代では、特に初めての出産・子育てとなると、その負担が一手にお母さんにのしかかってきます。 そんな時まわりのサポートをうまくえられずに、自分たちだけで子どもを育てなければ、と思ってしまう几帳面で責任感の強い人ほど、 ストレスが高まり、うつ病にかかりやすいものです。子そだては育児書にかいてあるように一筋縄ではいかず、理屈では割り切れないことばかりです。 上手に息ぬきをして、余裕をもって毎日を過ごすことが、楽しく子育てをのりきるこつだと思います。

しかし実際には、仕事や育児や家事におわれて、十分な休息をとることはなかなか大変です。知らず知らずのうちに病状が進行することもあります。 追い詰められると自殺を考えることもあります。そうならないうちに早期の対策が必要です。治療の大原則は休息です。 仕事についておられる方なら休職をしたり、主婦の場合は家事をかわってもらえる人を頼んだり、時には入院をして休んだりします。 こういう時にまわりの人は、がんばれといったりして、励ますのは禁物です。

うつ治療の主流は薬剤治療です。服薬をはじめて効果がでるまでに、最低1~2週間かかります。また治療でよくなっても、 数ヶ月は治療を続けないと、再発してしまうことがあります。また授乳している方の場合は、中止する必要があります。 最近は神経科・神経内科の診療所もたくさんできています。おかしいと思ったら、早めに受診することがなおす唯一の方法です。

2006.10

淺野達藏先生 プロフィール
淺野神経内科クリニック 院長 精神科専門医
昭和28年京都市生まれ。神戸大学附属病院精神神経科などに勤務の後、平成3年東灘区住吉本町で神経内科・神経科のクリニックを開業。 15年キララ住吉の2階に移転。ひろく頭の内科的病気の治療をしています。
淺野先生