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子育てにまつわるテーマについて専門家の方からのリレーコラムです。
【子どもがストレスを感じているとき】
子どもがストレスを感じていることは、どのようにしてわかるでしょうか。たとえば学校でいじめられている時や 学習面での困難を感じている時は、学校に行くことをいやがったり、学校に行こうとすると頭やお腹かが 痛くなったりします。夜は元気でも、朝なかなか起きられないといったこともあります。 また、弟や妹が生まれて、おかあさんの関心が自分に向かなくなっていると思うと、病気になってみたり、 おねしょをしてみたりします。赤ちゃんがえりをして、指しゃぶりをしたり、幼児語を使ったりすることもあります。 このような症状は、子どものつらい、悲しい気もちや状況を、体で表現しているのだといえます。 他にも、お父さんやお母さんの叱責が強すぎると、何も話さなくなってしまったり、部屋の片隅にとじこもったり、 視線をあわさなくなったりしてしまうこともあります。体が緊張したり、表情が硬くなったり、 チックがでたりすることもあります。これが子どもから発せられるサインです。
学校や家庭などでのことを、子どもは子どもなりにとらえて体験しており、時には不安が高まることもあります。 そんな子どもたちにとって、最大の味方はお父さん、お母さんです。そして子どものストレスへの最大の治療薬は、 お父さん、お母さんのスキンシップです。不安が高まっている時や甘えてくる時には、しばらく一緒に寝てあげたり、 体をだきしめてあげたりすることも必要です。たとえしかっているときでも、親は子どもが幸せになることを 願ってそうしているのですから、両親が心配をしているという気持ちは、常になんらかの形で表現し続けていく必要があります。
また、スキンシップといっても、実際に体をふれあうだけではなく、言葉によるスキンシップも効果的です。 毎日のなにげない挨拶や、子どもの話をうんうんと納得して聞いてあげたり、子どもがうまく言葉にできない 気持ちを代弁してあげることで、子どもはわかってもらえているのだという安心感が強まります。 安心感がもてると、ここぞという時にがんばる力がわいてきたり、いろんなことにチャレンジする 意欲が高まったりするものです。自分に対して自信をもっていくことができるのです。
人間も動物です。子どもがストレスを感じている時には、犬や猫が子どもの傷をなめて癒すように、 子どもとふれあい、言葉かけをして、よりそってあげることがなによりも大切なものです。
2006.11
淺野達藏先生 プロフィール
淺野神経内科クリニック 院長 精神科専門医
昭和28年京都市生まれ。神戸大学附属病院精神神経科などに勤務の後、平成3年東灘区住吉本町で神経内科・神経科のクリニックを開業。 15年キララ住吉の2階に移転。ひろく頭の内科的病気の治療をしています。