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ここのところ、10~20歳代の若者に麻疹が流行し大変なことになっていますね。今回の流行が大学生に集中している原因は、ちょうどMMRワクチン(麻疹風疹おたふくかぜワクチン)の副作用が問題になり、この世代ではこどもの時に麻疹ワクチンを接種していない人が多いことによるようですが、予防接種をしていてもかかっている人もいるようですね。
現在麻疹の予防接種は、昨年度から変わり、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)を、1期として1~2歳の時期に1回、2期として小学校にあがる1年前の間に1回の計2回受けるようになっています。それというのも、1回だけの予防接種だと、麻疹の流行がなくなってしまった最近では、10~20年経過すると麻疹に対する免疫が落ちてしまう可能性があるため、追加免疫が必要ということで2回接種に変更になったのです。
今回の流行で予防接種をうけているのにかかってしまった人はこういった理由によるものと考えられます。ですから麻疹にかかったことがなく、予防接種を受けていても10年以上経過している方は、麻疹に対する免疫があるかどうか検査しておいたほうがよいかもしれません。そして免疫がないということであれば、予防接種をすることをお勧めします。ただ、この騒動(といっては語弊があるかもしれませんが)で、麻疹に対する免疫を検査する試薬がなくなり現在検査できなくなっています。また、予防接種も麻疹単独ワクチン、麻疹風疹混合ワクチンともに規制がかかっており、手に入りにくくなっています。現時点ではワクチンをしたくてもできない状況で、また日々その状況も変化していますので、これについては接種をして下さる先生とよくご相談ください。
また、昨年からの予防接種法の変更のため、現在2年生のお子さんから上の学年の方や、去年しそびれてしまった方は、2回目を受けようということになれば、それは任意接種になります。しなくてもよいかとの質問をよく受けますが、あくまでも任意接種ですので、今の状況を見据えて、した方がよいかどうかをご検討ください。
予防接種の歴史を振り返ると、麻疹ワクチンができたのが昭和40年代前半であり、麻疹ワクチンが定期接種となったのが昭和56年となっています。ですからそれ以前に生まれた方は麻疹にかかったことのある方が多いかと思いますが、医学の進歩した現代では、やはり病気は予防が重視されるべきで、かからないようにすることが大切です。しかし他の先進国に比べると、日本の予防接種行政は遅れているのが現状です。予防接種の副反応などの問題が起こり、制度の変更があるたびに接種もれの人が少なからず出てきますし、それに対する行政の対応も必ずしもいいとはいえません。自分たちの健康を守るのは自分たち自身ですから、今回の一件を教訓にして予防接種の大切さを認識して頂きたいと思います。
2007.6
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