私は結婚してから今の地に越してきました。知り合いのいない土地での子育ては孤独で、娘を産んだ助産院で開かれていた月1回のお母さんたちの会を心の支えに子育てをしていました。そこは子育てに悩む自分の想いを話し、聴いてもらえる、“大人との会話”ができる場でした。お母さん同士が語り合える場が自分たちの町にもほしい…そんな思いから「はらっぱ」の「しゃべろっ会」はうまれました。私の長女が3歳、長男が4ヶ月の時です。スタッフ4人全員が、乳幼児を抱えた子育て真っ最中のお母さんたちでした。
会をはじめた頃は、我が子がぐずってゆっくりしゃべれないことも多々ありました。時には、おもちゃをとったり他の子をたたいたりする子が来て、我が子がぐずりっぱなしになることもあり、そんな時は「お母さんがちゃんととめてくれたらいいのに・・・」と思っていました。しかし、ある時そのお母さんからこんな話が出たのです。「今、うちの子は他の子に対してすぐに手が出てしまいます。どこに行っても謝ってばかりなのが本当にしんどくて、あまり外に行かないようにしているんです。でも、ここでは気をぬいておしゃべりができてうれしい・・・」その話を聞いて、私はハッとしました。私の子はやられる方だったので、手をだしてしまう子のお母さんの悩みやしんどさに思いがいたっていなかったのです。また、子どもをほっておしゃべりをしているように見えていたそのお母さんの、外からみただけではわからなかったしんどさを知って、自分の子とは違うタイプの子や親と出会い話をすることで、今まで気づかなかったものが見えてくるという体験をしました。
小さい子どもは相手に合わせるなんてことはしません。親とも違うその子なりの個性をもって、全身でぶつかってきます。親子セットで動かざるをえない乳幼児期の活動は、親の思うとおりに動いてくれない子をそれぞれが抱えているから本当に大変です。でも、だからこそ、他のお母さんのしんどさに共感して一緒に涙したり、子どもの成長を喜びあったり、大切にしたい想いが共有できたりします。そして、ごまかさずに個性をそのままぶつけてくる小さな子どもたちがいてくれるからこそ、それぞれの個性を認めあって“違うままでも一緒にいられる”仲間がみつけられる貴重な時期なのではないかと思っています。
外に出かけ、他のお母さんと話をしてみると、あなたと同じような気持ちでいる人にきっと出会うことができるはず・・・。“子育て中だからできない”ことばかりではなく、“子育て中だからこそできる”ことって、案外たくさんありますよ♪
2009.2 |